『いや、別に』 俺は照れることなく、そう返した。 転ばなくてよかった。怪我しなくてよかった。 そうホッとしていた。 『琉生』 すると後ろから声をかけられた。 肩に腕を回され、誰だか気になり顔を向ける。 『翔太、はよ』 俺に声をかけてきたのは、翔太だった。 『お前かっこよすぎだろ』 『見てたのかよ』 一部始終を見ていた翔太が、俺のことをニヤニヤ見る。 からかいたくてたまらない、って顔だな。