『琉生ー、先グラウンド行ってるぜ~』
志恩がボールを持ちながら、俺とすれ違う時そう言った。
俺は先生にノートを職員室まで運ぶように言われてたので、俺は『あとで行く』と言った。
『手伝おうか?』
志恩は気遣ってくれたが、俺は笑顔でその心遣いを断った。
気持ちだけもらっておこう、そう思った。
『大丈夫。これくらい一人で運べる』
『イケメンじゃんー』
『はぁ?ちげぇよ』
志恩が俺のことをからかい、俺は笑いながら否定した。
――職員室に行きノートを運び終え、時計を見た。
『……まじかよ』
昼休みの残り時間、わずか10分。



