「大好き」 静かすぎると言ってもいいくらいのこの場所でそう囁く。 やや響いたその声は、琉生くんの手をピタリと止めた。 「いつもいつも急っすよね」 「そうかな?へへっ」 「……勉強、進んでませんよ?さっきから」 「はーい」 ……って、え? 今、なんて? “さっきから”って、言ったよね? それってつまり、さっきから私のことを見てくれていたってこと?