もうすぐ定期考査が始まるけど、きっと……
琉生くんへのこの想いがあれば、嫌いな勉強だって乗り越えられちゃうんだ。
「……ゴホッ」
また、咳だ。
少し走ったりするだけで、息が切れる。
それに、なんだか喉の奥が痛い。
老化かな、……なんて。
にやけていた顔が、だんだんと暗く重い顔つきへと変わっていく。
時間は、止まらない。
止まること、戻ることを、知らない。
時間は時に残酷なほど、規則的に進んでいく。
神様がいくら「ストップ」と言っても、時間は逆らって進む。
誰にだって、止められない。
流れゆく時間が、私に変化をもたらしていく。
徐々に、はっきりと。