先輩の後ろ姿が完全に見えなくなり、俺は改めてもらったプレゼントを見る。



可愛らしいラッピングに、手作りと思われるクッキー。


少し形はいびつだが、そんなところも先輩らしい。







元気になってよかった。








ふわり、と心の中で踊るように舞い込んできたのは、小さな小さな“光”。



それに気づいていない俺の胸の中は、なんだか温かく感じた。







あとでクッキー、食べてみるか。


志恩にも分けてやろう。





あ、そうだ。


どうせ昼休みに先輩が来るんだ。




せっかくだから、このクッキーの感想でも言おうか。