「なんすかこれ?」
「何って、見ての通りクッキーだよ!」
いや、それは知ってますけど…。
「俺が聞きたいのは、どうしてこれを……」
「助けてもらったから」
俺が最後まで言葉を言う前に、先輩は優しくそう言った。
「当たり前のことしただけじゃないっすか」
それにあれは、俺が悪いようなもんだったし…。
お礼の物をもらうほど、大したことはしていない。
「でも、嬉しかったの。琉生くんに助けてもらえて。……それにね、これには琉生くん大好き!って気持ちも込めたから、だから、貰ってほしいな」
どう伝えようかわからなくなりながらも、先輩は必死に俺に想いを届けてくれた。
幼い子供のような無邪気な笑みに、俺の手は自然と動き、そのプレゼントを受け取っていた。



