そういえば……、あの日俺が声をかけた人って――。 ガラッ! 扉が開く音が聞こえ、俺は思わず振り返る。 「あれ?来てたの?」 「先生……」 保健室に入ってきたのは、保健医だった。 「もう北村さんは帰ったわよ」 「そう、ですか」 一応先輩に、結果を言おうとおもったんだけど。 それと、今の体調はどうだとか……。 「じゃあ、俺は失礼します」 「あっ、ちょっと待って」