『ごめんね。だから、あなたたちのお願いを聞けない』
『……っ』
俺のことなんか何も知らねぇくせに、俺のことを「好き」って言ってくる変な先輩。
そう思っていたけど、本当に何も知らないのは自分自身なんじゃないのか、って思うようになった。
北村先輩は、俺以上に俺のことをわかってる。
そう思ってしまう。
それほど、俺を見ている先輩。
『それに、私には時間がないから』
先輩の言葉を聞いて、俺は「え?」と小さく言葉を漏らした。
時間がない……?
『時間がない?……それって、あたしたちより早く卒業するから、あたしたちより静野くんと会う時間が少ない、ってことですか?』



