『し、静野くんの気持ち、考えてあげてください!』
『……迷惑とか、ウザイとか、思ってること?』
『そうです!!』
確かにそう思っているけど。
でも……。
『琉生くんがそう思っていたとしても、私は琉生くんに毎日会いにいくよ』
先輩の真っ直ぐすぎる声が、胸に舞い込んだ。
自分の決めたことを曲げようとしない、頑固な人。
北村先輩の言葉を聞くと、自分でもわからない感情が押し寄せてくる。
『ど、どうして……』
『琉生くんに「好き」って伝えたいから。ただそれだけだよ』
普通はただ好きってだけで、毎日会いに来たりしねぇよ。
そう反論しそうになって、思わずフッと笑ってしまった。



