琉生くんは、私を保健室まで連れて行ってくれた。
保健室には先生がいなくて、琉生くんはとりあえず私をベットに横にしてくれた。
「運んでくれてありがとうね」
「別に」
プイ、と顔を逸らした琉生くん。
あ、照れた。
ふふっと笑みをこぼす私に、琉生くんは「なんすか」と横目で私を見てくる。
可愛いな、琉生くんは。
また笑みをこぼした私に、琉生くんは視線まで逸らした。
「じゃあ、俺はこれで」
「あっ、待って」
ここを去ろうとした琉生くんの手を、掴んでしまった私。
もう少しそばにいてほしい。
そんなわがままが起こしてしまった行動。
「なんすか?」



