――バタッ! ついに、私は倒れてしまった。 私、こんなところで何してんの……。 なんで目眩なんて……。 ガンガンする頭に、起きれない体。 意識まで遠くなってきた。 「琉生くん……」 神様は意地悪だ。 こういう時に限って、助けてはくれない。 「琉生くん……、助けて」 こんな声すらも、神様は琉生くんに届けてはくれないんだろうな。 諦めかけた私の耳に届いたのは、こちらへ向かってくる足音だった。