愛言葉








――午前の部が膜を閉じれば、休憩時間に入る。



その休憩時間に何かが起こることも知らずに、私は青々とした空を呆然と眺めていた。








初めての恋がうまくいかないことなんて、知っていた。


初めて「好き」と言って、琉生くんに断れていたときから、知っていた。




だから、ね。




私はこの恋に出会えてよかった。


琉生くんを好きになって、よかった。






琉生くんに告白を断られるたび、



私は自分の運命を、初めて嬉しく思うんだ。










普通なら、変だよね。


でも私は、嬉しかったんだ。