桃葉も心配性だなぁ。
大丈夫なのに、私は。
さっきの目眩のことは、桃葉にも内緒にしておこう。
太陽の光に当たりすぎて、ふらついただけだし。
これ以上、私なんかのことで心配してほしくない。
私は、琉生くんと同じように、桃葉にも笑ってほしいんだ。
不安そうにするより、笑ったほうが可愛いもん。
ふとゴール地点を見ると、春川くんが余裕そうな表情でゴールしていた。
もちろん一位。
なんでもそつなくこなしてしまいそうだもんな、彼は。
あと3種目が終われば、早くも午前の部は終了してしまう。
楽しい時間が、私から取り上げられていく。



