そしてついに始まった借り物競争。 私の出番だ! 赤チームのために貢献するぞっ。 ――パンッ ピストルの音が、天高くまで響き渡る。 私はその音にビクつき、一歩遅れて走り出した。 お題が書かれている紙を手にし、めくる。 そこに書かれていたお題は……。 「『好きな人』!!!」 思わず叫んでしまった。 ハッとして、口を両手で隠すように塞ぐ。 つい声に出しちゃった……。 でもまさか、本当にこんなお題に当たるなんて。