睨まれたのに、残念ながら凛くんの睨む目はあんまり怖くない。 怖くないなんて言ったら、拗ねちゃいそうだから言わないけれど。 「てか、なっちゃん先輩も仕事してください。サボるの良くないから」 さっきまで掴まれていた手はいつの間にか解放されていた。 「あっ、うん」 私はそそくさと優人の元へと向かった。 「優人ごめんね」 1人きりにしていたことを謝ると、優人は顔を上げた。 「えっ、優人!?」 優人の目には、今にも溢れ出しそうな涙が溜まっていたのだ。