【完】私が恋したプリンス*



「俺達は小さい頃…親に捨てられたんだ…
そんな俺達はそれぞれ別の家庭に引き取られたんだ。
捨てられた頃の俺達はあまりにも幼過ぎて全く記憶がないけどね…」



先輩の目はいつになく真剣で、少し寂しそうに感じる。



「俺は那姫も知っているように、貧しい家庭に引き取られた。
けどね…貧しくたって、凄く俺のことを愛してくれたんだ。俺は小さい頃のことは覚えてなくて、引き取られた記憶もない。
だから…」



淳平先輩の瞳にはうっすらと涙が浮かんでいた。

他の2人は気まづそうな表情をしている。



「本当の両親だと思っていたんだ…そして俺には妹が出来ていた。血の繋がらない妹。だけど、妹は未だに俺のことを〝お兄ちゃん〟って呼んでくれて…実の兄のように慕ってくれているんだ…
そんな妹や両親には感謝してもしきれないほど感謝してる」