「でも…「早くしてよ」」



「…はい」



私は観念して湿布を貼ってあげた。

そして貼ってあげると彼は少し嬉しそうな表情をしていた。



「それじゃあ、私はもう行くね」



私は立ち上がりそう告げ歩きだそうとした。



「あっ!」



けれど後ろから彼の声が聞こえ反射的に振り返った。



「…そ、その…ありがと」



そして彼は顔をほんのり赤く染め、私にお礼を言った。



「どういたしまして」



私は笑顔で返事をすると再び歩き出した。