「大丈夫」 大丈夫じゃない。 触れないで、私に。 でも猫の力には 勝てなくて。 頭を手でぽかぽか やってもやめて くれない。 「傷なんて そのままで いいんですっ」 ようやくそう 言ったころには すでに傷はない。 腕の方は流れていた 血まで舐められた。 「………」 「本当の名前 思い出した?」 「わ、私の名前は アリスですっ それ以外 ありえないっ」 「違うよ この世界に来た 【迷い人】は みんなアリスと いう名前を つけられるんだ」