どっからどう見ても足立斗真だ。 意外にもいい顔してたんだ、私 と今更ながら気づく。 (とっても美人なのにね…) よし! 日記を鞄に入れて、下に下りる。 「無茶するなよ」 「よく似合ってるわ」 お父さんは心配そうに、 お母さんは斗真を重ねるかのように 私を見た。 『とりあえず、行ってきます』 「「いってらっしゃい。緋真、斗真」」 そして私はいつもと違う方向に足を進めた。