私が頷くと先生も椅子を出して私の横に座った。 「今のまま家に帰っても何一ついい事はないし、僕も君を家に帰す事はしたくない。 かと言って、一人暮らしをしろなんて言って出来る年でもないし、半人前の僕が君を援助することもできない。 誰か常に一緒にいられて、君を守れる人の側に君を置いておきたい。 そこでいい人を思いついてね。」 そう言うと先生は先生の隣に座っている賢一の肩に手を置いた。