幸せの先









4桁の番号なんてすぐに思いつかない。





私はメモ帳に
"賢一さんの誕生日"
と書いた。








「俺の誕生日?そんなのお前知らないだろ?」





"今知ればいいの"





そう書くと、賢一さんは何も言わずになにやらタブレットをいじりだした。






「ほら、できたぞ。」







賢一さんの手元が凄まじい勢いで動いているのをビックリしながら見ていると、いつの間にか設定をしていてくれたらしい。






「0917な。開けてみ。」








9月17日なのか。ってもうすぐじゃん!





そんなことを考えながら



私は言われた通りにロックを解除するたころまでやってみた。