学校にいても、友だちがいるわけでもない私は、学校に着くと必ず屋上へ向かう。

私の通っている高校は都内でも有数の進学校らしいのだが、なぜか不良がまじっていて、屋上はその人たちの溜まり場となっている。

でもこんなに朝はやくにそんな人たちは登校なんてしてこないから、この時間は私以外誰もいない。

家にいたくない私にとってはここが、唯一の憩いの場所だった。