幸せの先






「もう、ご勝手にどうぞ‼︎」




そう怒鳴り声が聞こえてから、診察室のドアが勢いよく開いた。




あみの継母が、怒りに満ちた顔で出てきた。



そして俺たちの方を見ると、恨みがましげにこちらを睨んでから、


「お金は支払いませんからね! 勝手にここへ連れてきた、その高校生達に払わせてくださいよ‼︎」





あっ、俺たちの存在に気づいてたのか、このババア。



怒りもなく、ただこのババアが周りが見えてたことに驚いた。



関心が本当にない相手だと、ここまで無関心になれるのかと初めてしった。



あみの継母は、俺たちをもう一睨みしてから、カツカツではなくドスドス足を踏みならして帰って行った。