side お友だちさんたち
あみが教室から出ると全員が顔を見合わせた。
メンバーの一人、ミルクティー色のくるくる髪の毛の童顔な子が身を乗り出して言った。
「ねぇねぇ‼︎見た!?
僕初めてみたんだけど!
賢一があんなに女子と話すところ。」
興味津々な顔のこの子とは対照的に、座ったまま興味のなさそうな顔をで教室を見渡していたザ・インテリ系があるところで視線が止まった。
「さすが、5組はやってることが違うね。」
そう言って立ち上がり向かった先は、さっきまであみが座っていた窓際の1番後ろの席だ。
そこにはさっきまであみが解いていた、難関私立大学の赤本が置いてあった。
「ねえ、僕の話聞いてるー?」
童顔が文句を言うが誰も答えず、話が進んでいく。
「彼女多分、5組の中でも上位のほうにいつもいる子だと思うよ。」
そう言ってインテリ系横に立ったのは、さっきあみを押したニコニコくんだ。
「この3年間定期試験、学年5位以内にいつも入ってるって噂の子?」
あみと賢一が教室を出てっからずっとケータイをいじっていた、どう見てもチャラそうなミディアムパーマが興味を示したのか会話に参加してきた。
「多分その噂の子はあみちゃんだろうね。」

