幸せの先


なんでも見透かされてるみたいで、むずむずする。

嫌なきはしないけど、慣れない感覚だった。


そんなことを思いながら、バッグから勉強道具を出して昨日の続きを解き始めた。

基本的にこのクラスは課題などはでないのだが、テスト前になると対策プリントが配られる。

今はその時期で、前期中間テスト前だ。

対策なんて言葉はついてるが、配られたプリントだけでは全く対策にもなにもならない基本的なことのみ。

実際の試験内容は、このプリントだけじゃどう考えても赤点をとってしまう内容を平気で出してくるうちの担任。


赤点なんてとって、このクラスから落ちたら大変だ。


赤点を一個でも取ったら、このクラスにはいられなくなり通常のクラスで毎日授業を受けなくてはいけなくなる。

人付き合いが苦手な私には、クラスの人たちと過ごす時間はとても苦痛だ。

回避するには、赤点を取らないこと。

これさえ守れれば、私の居場所は守られる。

死ぬ気で勉強するしかない。

出題範囲は3年間でやる範囲からいつも適当に幅広くで、参考書を買ったりするお金がない私は図書室に置いてある貸出の赤本を解きまくっている。

とにかく大学の過去問をこなして、今までのことをフルに思い出すことくらいしか思いつかなかった。

幸いにも先生に質問しに行けるし、予備校に通わずとも勉強をすることはできる。

赤本と睨めっこしていると