幸せの先

次男の方はかなり頭の切れる奴で、


家族への情も1番熱いやつだった。




もちろん頼まれて断るなんてしない。





すぐに家に戻り会社も組も立て直しをはじめた。





それはまあ見事な仕事っぷりだった。




ものの半年で、元の神宮寺よりもさらに力をつけていった。





だが兄はその間、



世間からの冷たい風あたりにさらされ、



周りから称賛される弟を妬んでいた。





そこに漬け込んだのが香月だった。





身内に間で溝が出来る事を予測していて、



手を貸すふりをして内側から神宮寺を潰していくつもりだったんだ。




それに気づいた時には、
すでに内部で分裂抗争が起きてしまっていた。





さすがの神宮寺の次男も気づかなかったんだ。