幸せの先

発端は、





神宮寺の表での事業が不渡りを出して、




組みとしての機能も傾き始めた事だった。






完全に神宮寺の長男の経営者としての実力不足だった。






そこで香月の娘は、



実家に力を貸すように頼んだのだが、





なぜか離縁をして実家に帰ってくるように言われた。







もともと、



1人娘でワガママに育てられた香月の娘も、




不渡りを出して裕福な生活が出来なくなった事で、すぐに夫を捨て実家に戻ったらしい。






そんなこんなで、神宮寺はもうどうにもできない状況になってしまった。





そこで長男である神宮寺は最後の頼みの綱として


今まで連絡もろくに取らなかった、


実の弟に泣きついたんだ。