幸せの先

ベットにあみを寝かせると、親父と神崎のおっさんが入ってきた。


「俺から説明しよう。



あみと、神崎の繋がりを。」




それから親父が話し始めた事は、俺自身かなりの衝撃を受ける事になった。








お前も知っていると思うが



今この国には我々東の青柳と西の神崎が



二代権力組として裏の世界を締めている。




ただ昔は東と西以外にも、北と南と4つに分かれていたんだ。




南には神宮寺、北には香月。




お前にはまず、昔のこの国から説明していこう。






これは俺たちの先代、先先代の頃からの話だ。





4つの組みはそれぞれそれなりに仲良くやってた。





もちこん仲良しごっこはしねえ。





ビジネスとして自分のシマを守り、お互いの境界線はしっかり保ってたんだ。





ただ、それだけじゃお互い安心はできなかった。





なんせ自分たちのシマがデカすぎる。





お互い見張っていないといつ隣のシマのやつが攻撃してくるかわからない。





そしてなにより警戒したのが




自分のシマの奴が、いつか反乱を起こすかもしれないということだったんだ。





つねに危機と隣り合わせだった。





そう、



その頃どの組みも自分たち以外の組みを



統括しきれてはいなかったんだ。





ただでさえ自分たちの組がデカくなっていって、発展途中だったからな。





だから何かあった時に助けをすぐ呼べるようにお互いの絆を深めたかった。