「気にするな。 主役は遅れてくるものだ。 賢一、あみをこいつらに紹介してやれ。」 そうお父さんが言うと、賢一さんが私の顔を見て、大丈夫かと聞く。 不思議と緊張はしていない。 こんなにいっぱいの人がいるのに。 賢一さんの手をギュッと握って頷く。 その様子を見た賢一さんは、私をお父さんの横に座らせて、賢一さんもその横に座る。 お母さんは反対側の、お父さんの隣に座っていた。