side あみ
どれくらい寝ていたんだろう。
目を覚ますと、最初にいい匂いに包まれてることに気づく。
次に、その匂いは賢一さんの物だとわかる。
ステップ3。
見上げると、賢一さんの顔がどアップ。
そこで固まる私。
「よく眠れたか?」
私は放心状態のまま頷くと、「そうか、よかった。」と抱きしめられた。
男の人に抱きしめられているのに、何の抵抗感もなく身を任せられる。
「そろそろ、お腹すいただろ?
宴会始まってるから行こう。」
私はビックリして賢一さんを見る。
私が寝ている間に、夕食の時間になっていたようだ。
起こさないで待っていてくれたのだろう。
"ごめんなさい"
そう謝ると、「別にいい。行きたくねーし。」とぶっきらぼうな声が返ってきた。