にしても、こいつちっせーな。
後ろを向いて、静かに座っているあみの背中を見て思う。
もともと身長はあまり高くない、あみ。
座るとなおさら小さく感じる。
座高がこんな低いってことは、足なげーんだな。
俺が身長187ある。
多分こいつは150後半。
そりゃちっさくも感じるわな。
このちっさい身体に、いったいどれだけ重てえもん抱えてんだ。
乾かしてやりながら、色んなことを考えてしまう。
当の本人はただ静かに乾かされてる。
かと思うと、急に力が抜けていった。
「おい、あみ⁉︎」
俺は急いでドライアーを止めて、あみを後ろから抱き止めると、規則正しい寝息が聞こえてきた。
「寝てんのかよ…。」
俺は大きくため息をついて、思わず微笑んでしまった。
本当、世話の焼ける奴。
まさか俺が女に興味を持って、ここまで世話をするとはな。
女の髪の毛乾かしてんだぞ。
奇跡に近い。
ぐっすり眠っているあみを起こさないように、ベットに寝かせて布団をかける。
ドライアーを片付けてから、俺も布団の中に入る。
2人でも十分に広いベットの中で、俺はあみを抱きしめた。
眠っているあみは、俺の胸の中で丸くなった。
髪の毛から良い匂いがする。
こりゃ、やべえな。
俺は必死に理性を保ちながら、あみの寝顔を見ていた。

