幸せの先









そんなことをしていると、車の速度がゆっくりになった。









窓の外を見ると周りは高級住宅街で、大きな屋敷が建ち並んでいる。








「あんまスピードだして車走らせると、近所からクレームくんだよ。」








賢一さんがそう説明してくれた。








私はふうーんと頷いてると、一軒の和風のお屋敷の前に車が停まった。







この住宅街の中でも一際大きく、とても一派なお屋敷で早くもプレッシャーに押し潰されそうになる。






だが、どこかこの家を見た時から懐かしい感覚にもなる。