そしてついに退院の日がきた。








病院服から制服へ着替えようとクローゼットを開けると、そこには何もかかっていなかった。



ちょうど迎えに来てくれた賢一さんが、紙袋に入った高そうな服と靴を持って病室へ来た。










「もう制服とか荷物全部家に持ってったからこれ着て。」









いつの間にか私がカウンセリングを受けている間に賢一さんのお家の方が取りに来てくれていたそうだ。









私は何度も頭を下げて、ありがたくその服を受け取って、トイレで着替えて部屋へ戻った。



着替えてる時にどうやら先生も来ていたようで、賢一さんと話しながら待っている。