「……そろそろ、か。まずは気が進まないけど柚太先輩に伝えてこないと」

<モウスグナノネ。……緊張シテ気ヲ失イソウ>


身につけていた腕時計を眺めながら旭がそう呟くと、旭の背後にはずっとぴったりと寄り添うように、

何処かに行っていたはずのカップルの幽霊が何時の間にかいた。

約束を果たすまでは絶対に解放しないと言わんばかりである。


(いや、気を失いたいのはこっちの方なんだけどね)


幽霊達には言えない本音を心の中で呟きつつも、旭は柚太達の姿を遠くから見付けた。

先程の幽霊騒動が瞬く間に広まったからなのか、旭に近付こうとする者はいなく、

旭はまっすぐにビンゴ大会の準備をし始める柚太達のいる所へ辿り着く事が出来た。