本当はもう旭の言うように無理ではあった。しかし、変な所で負けず嫌いが出てしまうも……。

地獄という単語に妙に反応し、大人しくここに残る事をあっさりと決意した。


「それじゃ、そう言う事で!」


先生が旭を引き止めようとするも、

旭はそうなる事を分かってか里緒が納得したのを見てからすぐに1人で出発する。

先生は絶対に1人で行く事を許可しないに違いない。

旭は猛スピードで先生の声が聞こえなくなる距離まで走り抜けた。


「とりあえず報告だけはしておかないと……」


先生は持っていた携帯電話で旭が単独行動を始めた事を全ての先生に伝えた。そして里緒のリタイアの事も。