嫌なアイツ






私はキョロキョロ辺りを見回すと…



『愛莉?お前の事じゃ無いか…』

と言うアイツ…



私は驚いて慌てて椅子から立つと…



ナンパ男に手を引っ張られた。



[あんたこの人の彼氏じゃ無いんだろ?何、嘘かましてんだよ!]

と言うナンパ男…




私はヤバイ!!

そう思ったから…



演技をする事にした


そう…


アイツの彼女だと言う設定で…

この場を切り抜ける為に…



私はいつもアイツを呼ぶ時はフルネームかアイツしか言わない…


だから呼び方に迷ったけど…



翔…


そう呼ぶ事にした。



私はアイツに…


翔!来るのが遅い!

と叫んだ。



アイツは一瞬、驚いた顔をしたけど…



『ごめん!ごめん!愛莉の好きな本を選んでたら遅く成ったんだよ…だからごめん!』

と顔の前で両手を合わし謝るアイツ…



私はナンパ男に…


彼氏が迎えに来たから手を離して貰うえます?

と言うと…



ナンパ男はとんでもない事を言い出した



[あんた達さ本当に恋人どうしなん?なんか?違う様な気がするんだけどさ…]



私はドキッとした…


ナンパ男の言う通りだから…