嫌なアイツ





車から降りると海莉と饗庭さんがこちらに来た。


「愛莉ちゃんと海莉の手料理が食べれるなんて俺って幸せものかもぉ~!」


と言う饗庭さんに海莉は…


【殆ど愛莉ちゃんが造るんだけどね…】


と下を向いた海莉に翔が…


『愛莉と海莉ちゃん二人で造るんだよ!海莉ちゃんだって愛莉と一緒に造るだから…』


と翔が言った。



【私は愛莉ちゃんのお手伝いしか出来無いのに?】


と海莉が言うと。


『愛莉の手伝いでも二人で造った事に成るでしょう?』


笑顔で言う翔に海莉はそうなの?と首を傾げると翔と饗庭さん二人同時に…

《そうなの!》

と声が重なった。



海莉も解った。
と頷いた。



4人で歩きながらスーパーの中に入る途中で女の人達が翔や饗庭さんを観てた。

通りすがった女の人達も振り返る。


大手スーパーは他の店舗と合体してるので地下まで降りなくちゃいけなかったからその歩いてる距離の間、どれだけの人が翔と饗庭さんを観て止まって凝視してたか…


海莉は気に成らないのかな?


私がそう思ってると海莉が近付いて来て私の耳元で…


【由良と翔さんをみんなが観てるね。】

と言った。