幼なじみと嘘つきレンアイ~らぶきゅんな甘い嘘をきみに~







「しー、ちょっとだけ待ってて?」

ハルがそう言って私に背を向けた。


………行っちゃうっ、

「やだ…っ。行かないで、ハル………。」


思わず私はハルのシャツの裾を握りしめてしまった。


「…しー?」


ハルが不思議そうに私の顔をのぞき込んでくる。


「………っあ、わ、あの、ごめん。」

な、なにやってるんだろ私…っ。


もう、小さい子どもじゃあないんだから………。


「大丈夫だよ、しー。ちょっと駄菓子屋さんに用があるだけだから…さ。」

ハルがそう言って私の頭をぽんぽんとなでる。


こくり、と頷いてみせるとハルはニコッと笑って駄菓子屋さんの中に入っていった。