「あぁ、そうだ。ついでだからこれのホチキス留め、頼む。」 そう言ってまたプリントを渡されてしまった。 え、と言いかけた時にはもう先生は扉を出ていて 私はついてないなぁ、と肩を落とした。 「ごめん、しーちゃん。私、今日は用事あるから手伝えないや…。 がんばってね。」 「うん。大丈夫だよ。ありがとう。」 ごめんっ、と何度も振り返りながら教室を出ていく綺羅ちゃんを見送ると 私はプリントを手に取った。