なのに、


「……ごめん。」

しーは小さくそうつぶやくと

逃げるように走って消えてしまった。


「………え。」


ごめん。ってどういう、こと?

好きだけど、付き合えないってこと?

幼なじみとしての“好き”以上には見れないってこと?



「どういう意味だよ……っ。」


立ち尽くした俺は思わずそうつぶやかずにはいられなかった。








なぁ、しー。

やっぱり、しーはアイツが、浅日先輩が好きなのか?

ごめん、しー………。

俺、もう我慢できない。

このまま幼なじみを続けるだけなんて……



もしも、しーがアイツに惚れてるというのなら

俺はしーをアイツから奪ってでも自分のモノにしたい。



ごめん、しー。

もう、俺、手加減、できないから。