橙に包まれた公園で
何度も何度も啄むようにキスを落とす。
「んっ…ハル…っ、くるしい。」
胸を叩いてくるしーにはっとして
俺は唇を離した。
…何やってるんだ、俺。
「嫌じゃ、ないよ。」
こてん、と首をかしげて言ったしーの言葉に思わず、
え、と声が漏れる。
「好きな人と、キスできるの、私はすごくうれしいよ?」
しーはそう言ってふわり、と笑うと
目を伏せて
触れるだけのキスをした―――
薄く目を開いたしーの髪に指を絡ますと
「離さないから。」
もう一度深く、キスを落とした。
「離さないで。」
ささやくように言ったしーの言葉を包み込むように。

