「はっくしゅっ」
風邪をひきました。
…やっぱり、雨の中ダッシュは風邪ひいちゃうよね。
今日は、大人しく寝ていよう…。
そんなことを思いながら私はまぶたを閉じた。
*
「……しー?」
心地よい声が聞こえて私は目を開けた。
「………んぅ?ハル……?」
「…ったく、風邪悪くなるよ。」
ハルが
ハルのあたたかい手が
私の毛布に手を伸ばして綺麗になおす
そのまま私は、ハルのその手をつかんだ。
「はなさ…ないで………」
「え………?」
「もう、離さないでよ………“ハルくん”。」
「………っ!」
あぁ、私はなんて、ズルイんだろう…。
でも、それでも私は
『ハルのそばにいたい』って思えるくらい
―――ハルのことが好き、なんだ。