「はっくしゅっ」


風邪をひきました。



…やっぱり、雨の中ダッシュは風邪ひいちゃうよね。

今日は、大人しく寝ていよう…。




そんなことを思いながら私はまぶたを閉じた。









「……しー?」



心地よい声が聞こえて私は目を開けた。



「………んぅ?ハル……?」



「…ったく、風邪悪くなるよ。」






ハルが

ハルのあたたかい手が

私の毛布に手を伸ばして綺麗になおす




そのまま私は、ハルのその手をつかんだ。









「はなさ…ないで………」


「え………?」


「もう、離さないでよ………“ハルくん”。」


「………っ!」


あぁ、私はなんて、ズルイんだろう…。




でも、それでも私は


『ハルのそばにいたい』って思えるくらい













―――ハルのことが好き、なんだ。