* なにを会話したかなんて、覚えてない。 ただ、真っ赤に熟れた頬を隠すことだけで精一杯だった。 肩が触れる度 心臓が跳ねて あぁ、ハルが私の“好きな人”なんだなぁ。と 心に思った。 でも、それと同時に……… 「しー、濡れてない?大丈夫?」 この恋は、叶わないから。 ――ハルにとっての私は“妹”だから、と 鈍い痛みが胸に走った。