………………サ、サイフ。忘れた…!






まさか、自分がここまで忘れっぽいとは思わなかった。







でも…もう、バス乗るって言っちゃった…し………





そう思って横目でハルを見やると



「金、ないんなら。一緒に帰ろうよ。」



あまりにも当たり前のように


きらきらと笑うから。












「う、うん。」






思わず私は頷いてしまった。