「な、なによ、これは…」
パニックを起こしそう。
そもそも結莉は、現実の世界にはいけないって言ってたよね?!?!
「これね、私の遺書だよ…」
あたりは暗かったし、マスクもしていたけど、確かに結莉が笑うのが見えた…
「し、知らないよ、そんなの…」
声は震えて、手には汗が滲む。
「馬鹿じゃない?簡単に引っかかっちゃって。さっき、夢で言ったのは、ぜーんぶ嘘!!」
結莉は笑いながらそう言った。
そ、そんなのないよ…
そのために、ここまで来たのに。こんな夜中に…
言いたいのに、声がでない。
うっそうとした森の中、あたしと結莉、2人だけ…
逃げなきゃ!!

