今までの権力はどこへやら、あたしの存在は空気みたいに扱われた。


そんなあたしを、冷ややかな目で見てる奴がいた。


牧田さくら。


結莉の親友だった人。



廊下で独りのあたしとすれ違うたび、まるでざまあみろとでも言いたげな目であたしを見る。


あの子は、結莉がいじめられたことを知ってたの…?


だから、そんなふうにあたしを見るの…?