「七葉、体調悪いの…?」

伸行は優しい目をしていた。

…あたしのことが好きという伸行。

でもあたしは別に伸行が好きじゃない。

心配されるのは嬉しいけど…

あたしは黙ってかぶりを振った。



夢のことは誰にも言ってない。

そんな非現実的なこと、信じてくれる人がいないだろうというのもあるが、

前に血文字の遺書を見たとき、結梨の声で誰にも言うなと言われたから。

夢のことは言うなとは言われてないが、下手に喋ってもし殺されたら嫌だ。