それでも、きみを。





「皆さん、見学希望者連れてきましたよ!」

「……先輩が楽器落としたりするの分かった気がした。」

「唯、あたしも。」

先輩のテンションにはもはや着いて行けない。

部員の皆さん方はいつものことらしく、普通に会話してるし、疲弊顔の私達を気遣ってくれてる。

「ごめんね、愛結はたまにこんなになっちゃうんだ。」

「愛結……?」

「ちょっと愛結、あんたこの子たちに自己紹介もせずに連れてきたの!?」

そういや私達、先輩の名前も知らないし、名乗ってすらいない。

「あ。」

「あ。じゃないもう。」