ふたりは
はなしに夢中であった。

「でさー!どうする?入学式で泣くヤツいるとおもう?」

「いるでしょう?」

 「それでさ」

「ん?」

「舞は告るの?あいつに」

「んーーーー」


男の子は席を立ち、教室を出た。
そしてつぶやくのだ。



「俺だったらね、言うだろうけどさ」


ひとりで息を吸えるのに、女の子たちは
互いに息を吸えるのに
もっとあいしあえるなにかを
求め話すのだ。