扉を開いて中に入ると、当たり前のように航平も入ってくる。 それは良いけれど。 「航平、動けない」 後ろからぎゅうぎゅう抱きしめてくるのは止めてもらいたい。 しかもお酒の臭いするし、女物の香水も酷い。 言っても離れないので、身を捩る。 くつくつと笑う声が聞こえる。 「ヤバイ、綾女ちゃんに罵られるとクる」 「何もこなくて良い。ウザい邪魔」 「もっともっとー」 面倒くさい。そう考えると、今まで航平は酔ってここに来たことはなかったのか。 航平を連れてリビングまで来た。